属性:アナナス科アナナス属
食後をさっぱりさせるさわやかな風味と消化酵素
豊かな香りとほのかな酸味のある甘さで周年需要がある。持ち帰りに重く、家庭でゴミが出るなどの理由で消費が減退していた時期もあったが、カットパインや芯抜きパックの定着などで好調。夏祭りの屋台などでも人気がある。フィリピンや台湾などからの輸入が主力で、周年出回る。国内では、沖縄で育種がされており、沖縄本島や石垣島で栽培されている。国産の旬は4 月~ 7 月。
POPはコレ!
- カットして冷凍も便利。おやつやスムージーに
- 酵素で肉をやわらかく。酢豚の仕上げに加えて
- 野菜にマッチする甘み。手作りジュースに!
市場シェアと出回り時期
鮮度の見分け方
- 葉がピンと張って底部の中心がきれいなもの
- 独特の甘い香りが強いもの
- 果皮の表面にツヤがあるもの
- 目と目の間がふっくらとしているもの
最適な保存条件
保存条件は完熟果は温度7 ~ 8.5℃、湿度85 ~ 90%で15 ~ 30 日間保存可能。未熟果は低温障害が起こるので温度10 ~ 15℃、湿度85 ~ 90%で3 ~ 4 週間貯蔵可能。
ONE POINTアドバイス
- 押してやわらかいところがあるもの、水が出ているものは過熟になっている。
- 通常、底の部分に甘さが集中している。買ってきたら、葉のほうを下にして置いておくと、甘さが均一になるといわれている。
売場づくりのポイント
- カットフルーツでの販売が主力になる。バックヤードでカットする場合は専用の調理場を設置し、衛生管理を十分に行うこと。
- 需要は周年化しているので、カット商品は年間通して販売する。自店で加工できない場合は、芯抜き真空パックパインなどを販売する。
Q&A
Q1 | 半分に切ったところ、虫の卵のような黒褐色の粒がたくさん入っていたが、病害では? |
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A. 黒褐色の粒は種子。通常は受粉しないため入ることは少ない。食べても害はない。 | |
Q2 | 外観は新鮮だったが、切ったところ芯の周辺が黄色ではなく、薄黒茶色でガソリン臭もするが、大丈夫? |
A. 生理現象の一つで芯黒と呼ばれている。糖度12 度以下の未熟果に多いとされ、その原因は、解明されていない部分も多いが2つ考えられる。①干ばつで細胞の壊れているパイナップルを収穫した際に、果冠から芯を通じて入り込んだ空気が芯の周辺の果汁を酸化させた。②収穫時、輸入船内、通関倉庫、販売時の温度変化が激しく、バナナと同様に温度障害が発生した。 | |
Q3 | 生のパインを食べたら、舌がヒリヒリしたが農薬ではないか? |
A. 農薬ではない。一般的には、たんぱく質分解酵素が舌の粘膜を刺激するためといわれている。最近では、パイナップルに含まれるシュウ酸カルシウムが針状の結晶をしており、その結晶が口内に刺さるためという説もいわれている。 | |
食べ方のアドバイス
- 上下をカットし、6~8等分にして芯を取り除いて食べる。ただし台湾パイン、ボゴールパイン、ピーチパインは芯も食べることができる。
- たんぱく質分解酵素のブロメラインが入っている。この酵素の作用により肉をやわらかくするが、熱に弱く60℃以上でその効果をなくしてしまうため、酢豚に入れるときは火を止めてから加えるとよい。
【品種紹介】
出典
改訂9版 野菜と果物の品目ガイド
発行・発売 | 株式会社 農経新聞社 |
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写真撮影 | 株式会社 スタジオアトム |
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